全国発リーガルジャパン弁護士ブログ

弁護士冥利

Posted : 2014/08/05

 他の弁護士の皆さんが弁護士になって良かったなぁ、と感じるのはどういう瞬間なのでしょうか?

 難しい裁判に快勝して、気分が良いとき…社会的に著名な又は意義のある仕事を依頼されたとき…事件がうまく解決して、たくさんの報酬をいただけることになったとき…合コンやキャバクラに行ったら、弁護士というだけで、思いの外ちやほやしてもらえたとき…人それぞれの弁護士冥利の瞬間は違うのでしょうが、我々弁護士が純粋な営利企業ではなく、社会的な正義を担うことも責務としていて、そのような職業を志した以上、困っている依頼者が心から喜んでくれて、貴方に依頼して本当に良かったと感謝してもらえたときに、弁護士としての幸せを感じるということは、おそらくほとんどの弁護士に共通する想いだと思います。

 最近私にも、そのような嬉しい出来事があって、先週、十年前に特定調停をした依頼者が突然アポイントを取って事務所を訪ねて下さいました。
 特定調停というのは、金融機関などの複数の債権者との間で、統一的な支払を協議して、金銭トラブルをまとめて解決する方法です。債務者が安価で裁判所のサポートを受けることができますが、基本的に元金をカットしてもらうことは難しいため、支払の負担は大きくなります。
 この依頼者の方は、支払条件のリスケジュールは希望されたものの、支払の減額に及ぶことは潔しとせずに、民事再生や破産による債務の減額又は免除による解決を敢えて選ばなかったことから、私も強く印象に残っていました。

 それにしても十年前の仕事ですし、ご挨拶だけ、と言っても、最初は何かあったのかなと思いましたが、今般ようやく完済することができたので、そのご報告とお礼を伝えたかったというお話でした。
 こちらも恐縮して、そこまで丁寧になさらなくても、お電話でも良かったですよ、と申し上げると、どうしてももう一度会って直接お礼を伝えたかったとおっしゃって下さり、ご丁寧な品物を持ってわざわざ遠方から訪ねて下さいました。
 事件終了直後に、丁寧にご挨拶に来て下さる方はいらっしゃいますが、十年前に終了した事件のために、わざわざ来所される方は珍しいので驚きました。
 時間はかかったが、ようやく完済できたので、私だけでなく、この間お世話になった方々に、ご挨拶と感謝の気持ちを伝えたくて、順番に訪ねて回っているということでした。
 私の場合、この間に事務所も変わっていたので、随分調べて現在の事務所を訪ねて下さったそうで、また会えて本当に良かった、とおっしゃってもらえたときには、弁護士をしていて良かったなぁ、と本当に嬉しくなりました。

 普段激しい紛争の中に身を置いてばかりで、なかなか辛いことも多い弁護士業務ですが、こういう出来事は弁護士冥利に尽きますね。大きな金額の事件かどうかとか、著名な事件かどうかには関係なく、とても力になります。
 一緒に仕事をしているときだけでなく、十年経っても、よくやってくれたと思い出してもらえて、依頼者の方の記憶に残るような仕事を目指して、また頑張らないといけないですね。




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