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チベットの思い出③~チベット仏教と鳥葬~

Posted : 2014/07/08

 チベットのお話の最後にチベット仏教のお話をしないわけにはいかないです。

 チベット族は、「信仰に生きる民族」とも言われるほど、暮らしの中にチベット仏教の信仰が根付いていて、家の中には必ず仏壇があり、人々はお祈りをしながら毎日の生活をしています。
 「生なるものは解脱するまで迷いの世界で生死を繰り返す」という輪廻の思想が強く、チベットの象徴とされるポタラ宮の前には多くの信者がいましたが、町中だけでなく郊外においても、あちこちに信者を見かけました。
 その中でも一番印象的だったのは、標高5000メートルに位置する湖ナムツォに向かう道中、遥か郊外から、五体投地を繰り返して、ラサを目指している信者でした。五体投地とはチベット式の礼拝方法で、両方の掌を合わせて、それを初めは頭、次に口、最後に胸に当てて、その後地面に完全にうつ伏せになって、手を前方に伸ばし、これを繰り返しながら前進します。例えが良くないかもしれませんが、尺取り虫が少しずつ前進する動きに見えました。巡礼地まで、この五体投地で進む人もいるとは聞いていましたが、まさかこんなに遠くから、この身体に負担の大きい動作をひたすら繰り返して、何日もかけて巡礼するとは想像できなくて、私はとても驚きました。
 この巡礼行進は、ほとんどが舗装されていない道路を進みますから、手や膝は傷だらけになると思うのですが、信者は一心不乱に聖都を目指します。
 乾燥していて酸素が薄い気候も厳しいですから、命懸けな気がします
 私は、何となく古典の伊勢物語などに出てきた、昔の伊勢詣を思い出しました。昔の人にとって、伊勢詣は一生の夢であって、命懸けでお伊勢さんを目指したからです。チベットには、今の日本ではなかなか持つことが難しくなった純粋な信仰心が残っていることを知らされた瞬間でした。

 ところで、当時のガイドさんの説明によると、このように信仰深いチベットにおいて、一般の人は水葬にされることが多いそうです(さすがに今はだいぶ規制されていると思いますが)。
 遺体をぐるぐる布で巻いて、河に流すと魚が食べて、魂を天国へ運んでくれると考えられていて、このように魂を運んでくれる魚は、聖なる生き物として、チベットでは食べる習慣が乏しいらしいです。我々のパーティの中から、「何故に、魚が魂を運ぶのですか?チベットの魚は飛んで天国へと運んでくれるのですか?」と、意地悪な突っ込みが入り、ガイドさんは絶句していましたが、そういう言い伝えなのですね。

 一方、僧侶やお金持ちは、鳥葬になるらしいです。
 チベット式の鳥葬は、世界で一番整備されているらしく、専門家が山の中で決められた聖なる場所に遺体を置いて、包丁を使って丁寧に内蔵、柔らかい肉、堅い肉に区別して遺体を捌き、骨はハンマーで砕いてから、食べやすく並べるそうです。その間、僧侶がお経を読みます。鳥たちによって、無事に魂が天国へ運ばれますように、という大切な儀式なわけですが、そんなことはお構いなしに、既に鳥たちはたくさん集まってきて、今か今かと待っているそうです。鷹や鷲が多いですが、カラスやモズも来ます。
 お経が終わると、鳥たちは一斉に遺体を食べます。綺麗に食べてもらえますが、彼らの一番の好物は内蔵で、内蔵は争奪戦になるようです。
 この話を聞いて、また我々のパーティには悲鳴が上がります。「ぎゃ~~、嫌やわ~」とか、「ヘビースモーカーやから、俺の肉なんか、不味くて食われへんのちゃう?」と大騒ぎで、ガイドさんは、賑やかな人たちやな~という顔をして苦笑いしていました。

 文化が異なると本当に新しい発見があって面白いです。
 また異文化を楽しみにして、現代アジア法研究会の旅行に参加してみたいです。




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