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チベットの思い出②~高山病の恐怖~

Posted : 2014/07/01

 だいぶ前になりますが、私がチベットを訪れたときの話をしました(チベットの思い出①~超乾燥した高山都市~)。
 そこでは、高山病のことについて、続編で紹介することになっていたのですが、その後何人かの方から、チベットの続編はどうなったのか、というお話をいただきました。一年半も経って続編もどうか、とは思いましたが、楽しみにして下さっている方に背中を押されて、チベットの続編として、今回は高山病のお話をさせていただきます。

 まず、高山病とは、低酸素、低圧環境の高地において、血液中の酸素不足が原因で起こる疲労感や頭痛、吐き気、睡眠障害の症状を指し、個人差はあるものの標高1800~2500メートル以上で危険が及ぶと言われています。別名の「山酔い」で呼ぶと、少しかわいらしいですが、重症になると運動障害を伴う脳浮腫や呼吸困難となる肺水腫を患って、亡くなる危険もある怖い病気です。

 私を含む13名の現代アジア法研究会のメンバーは、チベット自治区の首都ラサに到着しました。平成16年9月のことでしたから、早いもので約10年前になります。
 ラサには飛行機で入りましたが、ラサの標高は3650メートルもあります。既に富士山より高いわけですから、登山で登るときだけではなく、富士山の頂上に首都があって、常時そこで生活している都市というわけです。
 まず、ラサ空港に着いて驚いたのは、所々に簡易な酸素ボンベが置いてあることでした。後でホテルに着いたときにも、携帯型の酸素ボンベが設置されていて、それを見て、気のせいか周りの空気が薄く、一気に息苦しくなったような錯覚を覚えました。
 空港からホテルまでバスで移動中に、ガイドさんから、チベット滞在中には風呂は極力控えるように、指示がありました。入浴は酸素の消費が激しく、高山病発症リスクが高くなるからです。
 また、お酒が強い人は高山病にもなりにくいが、お酒が弱い人は特に注意して極力走り回らないように、という指示もありました。

 私は、大変なところに来てしまったかな、と不安になりつつ、すぐには体調に何も変化がなかったので、暫くしたら高山病のことは忘れていました。「何だ、大丈夫じゃん」と安心して、チベット入りして初の夕食時には、はしゃいでいたのですが、夕食後ホテルの部屋に引き上げた辺りから、急に体調が怪しくなってきました。
 鈍痛のような頭痛はみるみるひどくなり、吐き気と倦怠感で次第に動けなくなりました。これは危ないと思って、ホテルに医者を呼んでもらったら、既にパーティで3人目の患者らしいことが分かりました。
 後で聞いたところによると、人体には既に取り込んだ酸素が蓄積されているため、高山病はすぐに発症するわけではなくて、高地到着後6~12時間ほど経ってから高山病の具体的な症状が出てくることが多いらしいです。
 医師に同行して、部屋まで様子を見に来てくれたパーティのメンバーも、「苦しい、苦しい~!」と大騒ぎする私を見て、意外に元気で、大丈夫そうじゃないかと言っていましたが、結局、治療をしてもらうことになりました。
 こういうときの治療は何が一番効果的だと思いますか?
 正解は点滴です。
 私は、強力な酸素ボンベでも当てられて、大量の酸素を吸わせてくれるのか、と思っていましたが、酸素ボンベなどでは一向に楽になりませんでした。ところが、点滴を始めた途端に、かなり楽になり、頭痛や吐き気が収まりました。点滴とは実に偉大な治療方法なんだと、点滴を見直したことを覚えています。

 
(↑筆者点滴中)    (黄色の枕のようなものは酸素の入った袋で鼻の穴にチューブを入れます↑)

 私の場合、この後、次第に回復し、3泊4日のチベット滞在中、最終的には有志で行動した標高5000メートル超のナムツォという湖の見学ツアーにも参加できました。ヒマラヤが間近で、大迫力でしたから、行けて良かったと思っています。
 ただ、逆にどんどん症状が悪化して、更に高所にはとても行けなかった人や、ずっと元気に安定していてピンピンしている人、最初から最後までずっと苦しんで臥せっていた人など、高山病の症状はバラエティ豊かで本当に様々でした。
 概して事前に高山病を気にして、神経質なくらい対策を立てていた人ほどやられて、余り気にしていなかった人がずっと元気な傾向があり、病は気から、という精神論も多少関係しているように思いましたが、こればかりは行っててみないとわからないので、興味のある方は、是非チベットに行って確認なさってみて下さい。

 さて、チベットの話の最後に、次回は、観光やガイドさんから聞いたこぼれ話を紹介します。




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