全国発リーガルジャパン弁護士ブログ

  1. ホーム
  2. 全国発リーガルジャパン弁護士ブログ
  3. 景品交換所とは一体何なのか

景品交換所とは一体何なのか

Posted : 2011/04/28

 こんにちは、呉事務所の相川祐一朗です。

 最近、都知事がパチンコと自販機を電力の無駄といって話題になっていましたね。
 私はパチンコをしないので、そもそもパチンコって賭博じゃないのかなと思っていたことがあり、法律的にどうなっているのか調べてみたことがあります。
 そこで、今回はパチンコ店について書きたいと思います。

 刑法において「賭博」とは、金品を賭け、偶然に左右される勝負を行い、それによって金品の分配を行うものをいいます。したがって、パチンコはまさに「賭博」に当たるのではとも思われます。

 パチンコは、まず法律的には、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」2条1項7号の「設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」として定める風俗営業に該当します。
 そして、風営法は営業者に対して、以下のことを禁じています。(同法23条)

1、現金または有価証券を商品として提供すること
2、客に提供した賞品を買い取ること
3、遊技の用に供する遊技球等を客に営業所外に持ち出させること
4、遊技球等を客のために保管したことを表示する書面を客に発行すること

 法律としては、この規定により金品のやり取りをなくして、前述した「賭博」の定義に該当しないように規制しているといえます。

 しかしながら、パチンコでは「~円勝った」ということをよく聞きますよね。お客さんはお金を得ていると思うのですが、そうすると金品を提供してはならないという前述の規定に抵触しないのでしょうか。

 パチンコ店には必ず景品交換所という所があります。そして、そこでみなさん換金しています。この状況を見ると明らかに金銭のやり取りをしているように見えます。
 しかし、風営法23条に明らかに違反する店舗は別として、それ以外のパチンコ店が摘発されたという事件は聞きません。
 これは、パチンコ店の仕組みがとてもよく出来ているからです。

 実は、パチンコ店にある景品交換所は、パチンコ店とは別の法人が古物商の許可を受けて営業しているのです。
 つまり、パチンコ店が提供した商品を、あくまでパチンコ店とは無関係な中古買取業者が買い取っているに過ぎないという形になります。したがって、風営法の規定にも引っかからず、当然賭博にも該当しないということになるのです。
 別法人が買い取るというのは、先ほど書いたように、風営法が客に提供した商品の買取りを禁止しているからですね。

 もちろん、この仕組み自体がいいか悪いかは議論のあるところですが、このことを知った時は素直によくできているなあと思ったものです。景品交換所がなぜ店外にあるのか納得がいきました。
 まあいくら別法人とはいっても、これだけ店舗に隣接していてパチンコ店からのものを専門的に買い取っているのに全く関係ないというのは難しいような気もしなくはないのですが…
 ただ、この仕組みが形骸化して、実質はパチンコ店自身が景品交換所の経営もしているような状態になると、また法律的に問題が生じてくるのではと思います。

 パチンコといえば、派手なネオンや店内の騒音やCMなどが浮かびますが、法律を知って改めてパチンコ店を見ると、見るポイントも変わりますね。

 ちなみに、私も以前パチンコに行ったことがあったのですが、もちろん景品交換所までたどり着くこともなく、よくわからないまま15分ほどで3000円がなくなりました。
 恐ろしくなってそれ以来行っていません…




↓ブログランキングに参加しております。 よろしければクリックをお願いします。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士
へ
にほんブログ村   人気ブログランキングへ