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妻が太ってしまったので離婚できますか?【中山美穂さん離婚へ】

Posted : 2014/03/31

 「妻が太ってしまったので離婚したいのですが、離婚できますか?」
 かなり以前になりますが、こんな法律相談を受けたことがあります。

 聞くところによると、この相談者の方は、細身のモデル体型の女性が好みらしくて、そのような理想のスレンダー美人と結婚できたところまでは良かったのですが、結婚後間もなく彼女がみるみる太ってしまって、結婚当時の細身は見る影もなくなってしまったそうです。そこで、変わり果てた妻と婚姻生活を続けることは耐えられないから、すぐに離婚したいのですが、妻が離婚に反対でも当然離婚できますよね?…という相談でした。
 たしかに、結婚後のパートナーの変貌に直面して、こんなはずではなかった、という想いを抱えている夫婦は少なくないでしょうが、このような離婚原因について、皆さんはどのように感じられるでしょうか?

 私がこの昔の法律相談のことを思い出したのは、先週女優の中山美穂さんが離婚協議を進めているという報道があり、その理由として、結婚後の夫の変貌ぶりが挙げられていたからです。
 私の学生時代にミポリンの愛称で絶大な人気を誇ったアイドル中山美穂さんは、芥川賞作家で歌手でもある辻仁成さんと結婚したのですが、チリチリパーマの短髪に無精ひげというワイルドなルックスで鳴らしていたご主人が、結婚後は大きく変貌し、化粧をして、肩までかかるサラサラのロングヘアーとなり、エステに通い詰めるなど、新婚当時のイメージからどんどん離れていったそうです。そのため、困惑していた中山さんが遂に離婚を決意したという記事を見ましたが、これも結婚後のパートナーの変貌を理由とする離婚原因です。

 この点、ご存知の方もいるでしょうが、日本の民法は離婚原因を制限列挙しているので、希望すればどんな理由でも離婚できるわけではありません。相手方が離婚を希望していないときに離婚するためには、不貞行為や暴力など婚姻関係を継続し難い重大な理由が必要で(民法第770条1項)、いわゆる性格の不一致と呼ばれる感覚的な理由だけでは離婚原因になりにくいとされています。結婚後のパートナーの外見の変貌もこれに準じるもので、劇太りしたとか、かっこよくなくなったとか、短髪がロングヘアーになったなどの変貌だけを理由に離婚することは難しいと思います。
 ただ、結婚も一種の契約ですから、夫婦間で最初に取り決めでもあれば、離婚理由になるかもしれないです。例えばアメリカなどでは、結婚するときに婚前契約を締結して、これを遵守できなくなったら、契約違反として離婚できるという考え方があります。婚前契約には、夫はいくらくらいの収入を維持するとか、妻はこのような家事を全うするなど、双方が希望する条項を盛り込めますから、冒頭の相談者の方や中山さんも、スレンダーな女性でないと絶対に嫌だから、妻の体重が何キロを超えたら離婚できるとか、ワイルドな風貌の夫が好きで結婚したのだから、夫が髪型を大きく変えたら離婚できるという契約でも締結していれば、スムーズに離婚できるかもしれないです。
 もっとも、ご承知のとおり、日本では結婚前に離婚の条件を取り決めるような慣習がないですから、このような契約を締結することは難しいですよね…というか、そういう婚前契約を求める人は、そもそも日本では、まず結婚をしてもらえないように思います。
 月並みですが、日本では婚前契約ではなく、日本人らしい和の精神をもって、婚姻後のパートナーの外見や価値観の変貌についても、極力理解と共存を図るのが望ましいということになるでしょうね。




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