全国発リーガルジャパン弁護士ブログ

慰謝料と財産分与

Posted : 2012/09/27

札幌の柴田です。

夫婦が離婚する際に,お金で問題となるものとして,慰謝料と財産分与があります。

慰謝料とは,生命,身体,自由,名誉,貞操などを侵害する不法行為によって生じた精神的損害の賠償として算定された金銭のことをいいます(民法709,710条)。

慰謝料は,他人の行為により精神的苦痛を被った場合にそれを慰謝するため,その精神的苦痛を金銭的に評価して交付されるものです。

離婚の場合,婚姻中に,夫婦の一方の不貞や暴力などの有責行為により他方が精神的苦痛を被った場合に請求することになります。

離婚の場合の慰謝料請求も,交通事故や名誉棄損など一般の慰謝料請求とその性質は同じですので,必ずしも離婚前にしなければならないものではなく,離婚後であっても,夫婦の一方の有責行為があった時点から3年以内であれば請求できます。

他方,財産分与とは,結婚中に夫婦の双方がその協力によって得た財産を,清算・分配することをいいます(民法768条)。

財産分与の対象となる財産は,結婚中に夫婦が協力したことにより得られた財産で,専業主婦も家事や育児に従事することで夫の収入の確保に協力したと評価され,財産分与の請求をすることができます。

財産分与も必ずしも離婚前にしなければならないものではなく,離婚後であっても,離婚成立後から2年以内であれば請求できます。

慰謝料の財産分与との違いは,慰謝料は夫婦の一方の有責行為がなければ発生しないのに対し,財産分与は夫婦が協力して形成された財産があれば請求できるという点にあります。

以上のように,慰謝料と財産分与は法律上別個のものですので,一方の額が確定して支払われたら,他方が請求できなくなるわけではありません。

そして,いずれも離婚時の話し合いで解決すればその額で決定しますが,争いがある場合には,調停や訴訟の場で争われることになります。




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