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「文字・活字文化振興法」を考える。

Posted : 2012/06/06

札幌の塚谷です。

私は,読書が好きなので,活字には親しみがあるんですが,そんな活字を保護しようという,「文字・活字文化振興法」という法律があります。

この法律が目的とするところは,「我が国における文字・活字文化の振興に関する施策の総合的な推進を図り,もって知的で心豊かな国民生活及び活力ある社会の実現に寄与すること」だそうです。

そして,この法律が基本理念としているのが,「国語が日本文化の基盤であること」に十分配慮して,学校教育においては「すべての国民が文字・活字文化の恵沢を享受することができるようにするため」言語力の涵養に十分配慮する,ということ。

本法律は,上記のように,美辞麗句を並べておりますが,何か違和感を感じます。特に,目的規定にある,文字・活字文化の振興が,知的で心豊かな国民生活,活力ある社会の実現に寄与するって,ホントなんですかね?

価値観が人それぞれである以上,果たしてどのようなものが心豊かな国民生活なのか,活力ある社会なのか,というのは,一概には言えないでしょう。この法律は,文章を読むことがすべからく文化の発展に寄与するように考えているようですが,それは違うと思います。もちろん,私自身,読書することに無益なことはない,と考えておりますが,それは私の考えです。あくまで。

あるべき社会は,選択肢が無数にあり,その中から自身の価値観に沿う選択をする社会ではないでしょうか(反論はあるかもしれませんが)。本法律が,そのような趣旨であればとても良い法律だと思いますが,なにか価値観を押し付けているような気がします。そもそも,読む,というのは個人の領域に属する行為であって,この点を軽視して,読書は文化の発展に資するんだ,と国が決めつけてしまうようなことは,かえって文化の発展を阻害するのではないでしょうか。

実際にこの法律がどの程度の意味を持つのかは分かりませんが,法律である以上は,国民に対して大きな影響を持つと考えるべきですから,ちょっと疑問を呈してみました。




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