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大阪ラーメン覇王との出会い

Posted : 2012/01/22

  リーガルジャパン代表弁護士の木下です。

  今週、TBS系の毎日放送で、「大阪ラーメン覇王決定戦」というテレビ番組があり、カドヤ食堂の橘さんが初代大阪ラーメン覇王に選ばれました。カドヤ食堂は大阪の超有名ラーメン店です。「大阪ラーメン界の神」という肩書で、優勝候補の大本命として紹介された橘さんは大変なプレッシャーだったと思います。私は、個人的に橘さんとは非常に親交が深いので、とても緊張して見ていました。やらせなしのガチンコの勝負でしたので、優勝の瞬間には雄叫びを上げてガッツポーズをして喜んでしまいました。
  ただ、最終的に私が応援する橘さんが勝ったからではなくて、一流のラーメン職人達のプライドの火花が飛び交うような迫力があって、なかなかよく出来た番組だと思いました。以前、本格的な料理バトルの人気テレビ番組「料理の鉄人」がありましたが、このアレンジを私の好きなラーメンバージョンで見ることができて面白かったです。

  実は私は、趣味の一つにラーメンの食べ歩きを上げるほどで、かなりのラーメン好きです。もう20年近く前になりますが、司法試験に合格した後、我々の時代は合計8ヶ月間東京で全体研修がありました。当時大阪は基本的にうどん文化で、東京のような有名なラーメン店がほとんどありませんでしたから、ラーメン好きな私としては、東京にいられる限られた時間で外出しては、片っ端から東京の有名なラーメンを食べ歩いたものです。ラーメンというのは本当に不思議な食べ物です。とんこつ、味噌、醤油、塩など、ベースとなる味のジャンルはあるものの、いわゆる基本というものがあってないようなもので、自由度が高くて可能性が無限大な代わりに、難しさも生半可なものではない非常に奥が深い食べ物だと思います。しかも、これだけ自由度が高く、好みが分かれるのに、それでいてしっかりと行列ができる人気店と、ガラガラの不人気店に明確に区別されるところがまた面白いと思います。
  今回の番組でも、カドヤ食堂と金久右衛門の決勝戦のテーマは、「大阪こってりラーメン」でした。中華そばの真髄を極められた橘さんと醤油ラーメン専門を掲げる金久右衛門の大蔵さんに対して、共に普段扱い慣れていない難し過ぎるテーマだと思いましたが、お二人が決勝で作られた普段作られないこってりラーメンは、共にすごく美味しそうで、結局のところ自由度が高いと言っても、高みを極めた職人には何でも出来てしまうのだと感心しました。
  また、ラーメンという食べ物の不思議なところは、何かしら人を虜にする魔力があるというか、人を夢中にさせてしまう強い力が宿っていることです。
  今回の番組でも、脱サラして中華そばを極めた橘さんを始めとして、様々な職歴のラーメン店主が登場しましたが、どの方からもラーメンにかける情熱や思い入れには半端ではない凄まじいものを感じました。「塩ラーメンの鬼」龍旗信と「食べログ3年連続1位」金久右衛門の超有名店同士の準決勝は、お互いの看板を賭けて、一歩も引かない鬼気迫る緊迫感がありました。また、一回戦で橘さんを波乱の番狂わせ寸前まで追い込んだ、紅一点「親不孝娘」メン太ジスタの松宮さんは本当に良かったですね。彼女のやりきった感溢れる表情や、「今、ドキドキしていて“生きとるっ”って感じがします。ありがとうございました!」という実に爽やかな敗北の挨拶には、本当に感動して胸が熱くなってしまいました。あんな小さなどんぶり鉢の中に、これだけ熱い情熱や強い思いが注がれていて、それをいただく我々の魂も激しく揺さぶられるような食べ物はそうそうない気がします。だから、私はラーメンが好きだし、ラーメンを食べ続けるのだと思います。

  ところで、今でこそ大変親しくさせていただいている大阪ラーメン覇王の橘さんですが、私と橘さんの出会いは本当に最悪でした。
  どちらが悪いというわけではないのですが、ビジネス上やむを得ない交渉の機会が生じてしまって、私は橘さんの相手方の代理人弁護士として、橘さんに対して内容証明郵便を送りつけるところから、我々の出会いが始まりました。橘さんは、ラーメンに向き合う姿勢と同じで本当に熱く真っ直ぐな方でした。相手が弁護士であろうが、法律の専門家であろうがお構いなしで、私の内容証明郵便が届くや否や、ご自分の考えを伝えるために、恐い顔をされて直ぐに私の事務所に単身で乗り込んで来られました。お店やテレビでご覧になられた方はご存知でしょうが、橘さんは非常に豪快な体格で、一見かなりいかつい風貌の持ち主の方です。実は本当はとても繊細で優しい方だということは後に分かるのですが、外見上はプロの格闘家のような迫力がありますし、また一つの道を極められた強いオーラをまとわれている方ですから、今だから申し上げると、橘さんの来襲に我々の事務所には非常事態的な緊張感が走りました。私もこれは相当気合いを入れて交渉しなければいけないと、身が引き締まる思いがしたのを覚えています。
  当初お互いの法的主張は平行線で、橘さんとの交渉は難航しました。しかし、私は以前に橘さんのラーメンを食べさせていただいことがあり、お世辞抜きに本当に美味しい…一時期「ラーメン不毛地帯」とまで揶揄された大阪にも、遂にこれほどのラーメンを作る方が現れたのかと、心から評価していましたから、その素直な私の感想と合わせて、それに関連する私のリーガルオピニオンを伝えました。そこから、橘さんも、少しずつ冷静になられ、お互いが妥協点を探し、交渉は話し合いで非常に円満に解決しました。
  その交渉事件が無事に解決して、対立利害関係が完全になくなった後、今度は橘さんの方から別件で頻繁にご相談をいただくようになり、現在の深いお付き合いになっていくとは当時夢にも思いませんでした。人の出会いとは本当に分からないものです。橘さんのようなスケールの大きな方と出会って、私もこれまでにたくさんのことを学ばせていただきましたが、いつも素晴らしいと感じるのは、一貫して変わらないひたむきにラーメンに向き合う真摯な姿勢です。「大阪ラーメン界の神」と呼ばれて、第一人者となった今でも研究に余念がなく、常にラーメンがより美味しくなる要素はないか、進化を求めておられる橘さんの探究心には、職種は違えども同じ職人として私も大いに刺激を受けます。

  橘さん、お疲れ様でした。そして、本当におめでとうございました。また改めて、大阪ラーメン覇王となられた美味を堪能させていただくためにお店に参上しますので、どうぞよろしくお願いします!
  皆さんも、是非一度は、橘さんの努力の結晶であるカドヤ食堂のラーメンを召し上がってみて下さい。




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