全国発リーガルジャパン弁護士ブログ

名将を生む名称(命名権)

Posted : 2011/11/16

こんにちは、広島事務所の下宮憲二です。

 あるプロ野球球団の名称が変わりそうですねぇ。球団を買い取った会社が、球団の命名に関して、商品名を入れるのか企業名を入れるのかで物議を醸していましたが。このB球団の選手やファンはどのように感じているのでしょうか。もし、私が応援する球団が、今回のような商品名を全面に押し出したものに球団名を変更した場合、今までとかわらずに応援できるかと問われると即答できないです。企業名を使用するにしても同様です。ライオンという会社がタイガースという球団を買い取ったとしたら、「ライオンタイガース」となり「え、獅子なの?虎なの?」てことになりますし、リトルという会社がジャイアンツという球団を買い取ったら、「小さな巨人ってオロナミン○じゃん!」てことになってきます。

 やっぱり、選手としても自身の所属する球団名はかっこいいほうがいいでしょうし、今後の士気にもかかわってくると思います。ファンの方にしても胸を張って大声で連呼できる球団名のほうが選手を奮い立たせるのではないでしょうか。名は体を表すと言いますが、いったん名前をつければそれに向かって相応な体になっていく気がします。名前を決めるというのは、簡単そうで、実はその後の体の運命にも大きく影響してくるのではないでしょうか。

 そんな中、広島市はビッグアーチへの命名権導入に向けて検討を始めたようです。命名権とは、人間や施設、キャラクターなどに対して名称をつけることのできる権利とされ、このうち施設命名権はネーミングライツと呼ばれています。イチロー選手の所属するマリナーズのセーフコ・フィールドなどにより施設命名権は世に知られるようになったと認識しています。
 メディアに頻繁に登場する施設に自社の社名を付けることができればその宣伝効果は計り知れないでしょう。広告に厳しい公共放送局でさえ会社名を放送せざるを得ないことを考えると効果絶大です。

 ただ、現在までに愛称が定着している施設に命名する場合はどうでしょうか。グリーンスタジアム神戸などは私の中では非常に定着していたのですが、Yahoo!BBスタジアムになってからは、「え、ヤフースタジアムってどこだっけ?あー、グリーンスタジアムね。」というやりとりが何度かありました。そうなると、ヤフースタジアムというのは定着せずに元の愛称のまま世間では認識され続けることになります。企業としては、一定の宣伝効果があればよく定着することまでは考えていないのかもしれませんが、定着してこその効果という気がします。定着するまでには、企業の様々な努力がそこにあるでしょうし、世間からの名称に対する認識や信頼があってこそだと思います

 広島市としては、ビッグアーチの愛称の定着を考慮してこれまでは命名権の導入を考えてこなかったようですが、改修費を確保する観点から検討中とのこと。その場合にも、広島にゆかりのある企業の意向調査に入るようです。東京に本社のある大企業名が入ってどこの球場かピンとこないよりは、施設名を聞いて広島を連想させるような名称になってくれればと思います。

 確かに、名称は呼んでみてかっこいいのがいいですが、実体と離れすぎるのもよくないですし、定着できないものでも意味がありません。名称が変わったからといって実体が直ぐに変わるようなものではありませんし、名称を変えたからといってこれまでのものを捨て去るというのは行き過ぎですが、名称にふさわしい体を目指す意識は必要だと思います。

 B球団が、連勝して名将と呼ばれる監督が登場するかどうかは、やりがいのある名称にかかっているのかもしれませんね。

 




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